2013年12月21日土曜日

てんかんの手術症例

てんかん外科治療の紹介:

小児のてんかん手術例と画像、経過を紹介しています。
てんかんと手術というと小児内科医には結びつきにくい考え方かもしれませんが、BMJなどに手術後でも知能レベルが変わらないという論文が報告されたり、適応を考えていくべき治療手段になってきています。

2013年10月18日金曜日

<WEB>学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説


日本小児科学会が小児科医の外来で出会う感染症について解説を書いています。


非常にわかりやすくまとまっています。

疾患別にしおりをつけ、重要部分にマーキングをして見やすくしたものをアップロードします。
ウィンドウズの場合、右クリックをして、名前をつけてファイルを保存を選んでください。
スマートフォンなどに移して、持ち歩くと便利だと思います。




2013年10月9日水曜日

<WEB SITE>学会発表アドバイス

学会発表アドバイス

学会発表について、非常に的確なアドバイスをしているページです。
学会発表や研究会発表をする若手は必ず読んで欲しい内容です。

詳しくは、本文を必ず読んで欲しいのですが、
私が感心した部分をいくつか引用します。

0.基本

同じ題目で発表する場合でも,聴衆が異なれば,内容を変えなければなりません.誰が相手でも同じことしか話さないというのでは,とても成功は望めません.決して独り善がりにならないようにしましょう.
発表は魅力的であることが望まれます.発表者はどんな人物ですか.どんな服装で,どんな声で,どんな様子で話していますか.面白くも何ともないことをダラダラと話してはいませんね.自分自身を,自分という人間を,理想に近づけるよう努力して下さい.

1.原稿を作成する

適切な分量で,説得力のある発表原稿を用意しましょう.この作業を疎かにしてしまうと,聴衆から誉めてもらえるような良い発表などできるはずがありません.自分では内容を完璧に理解していて,スラスラと発表できるつもりでいても,いざ文章にまとめようと思うと,全然文章にならないことがあるものです.そんなとき,もし原稿を用意していなかったら,見苦しい発表になるのは当然でしょう.そんな愚を犯してはなりません. 
発表に慣れてくると,この作業を怠る人が多くなります.特に母国語での発表であれば,「なんとかなるさ」という根拠のない自信に溺れてしまいがちです.

2.原稿は見ない

修正に修正を重ねて,やっとの思いで完成させる原稿ですが,発表本番では使いません
とにかく,練習しましょう.発表がうまくなるには,練習しかありません.
どうしても原稿を覚えられないという人は,手に持つ原稿を工夫しましょう.発表中に避けるべき事態は,自分が原稿のどの部分を読んでいるのか分からなくなってしまうことです.

7.言うべからず集

「え~」,「あの~」など,無意味で耳障りな言葉.通常,話している本人だけが気付いていないので,要注意.

2013年10月3日木曜日

スライドの読み原稿の作成

発表の時に、読み原稿をつくって何度も練習すると、流れを体得できるので、本番の時に原稿をそのまま読まなくても、比較的すらすらと発表することができます。

パワーポイントのノートにそのまま原稿を入力するのが一般的に行われています。なかなか言葉が思いつかず、苦労するときもあります。そんな時は、原稿を作る前にスライドを見ながら自分でプレゼンテーションをしてみます。その声を録音しておき、そこから原稿を起こすというのも1つの方法です。最近の携帯電話やスマートフォンは録音機能が付いているので、それを利用すると良いでしょう。

ただ、パワーポイントのノートに原稿を入力して、印刷をしようとすると、スライドが大きすぎて、読み原稿とのバランスが悪くなってしまいます。そういう時には、エクスポート機能を用いてWORDファイルに書き出すと良いです。



ファイル画面から「エクスポート」を選び「配付資料を作成」を選択します。
「スライド横のノート」をそのまま選択すると、スライドの縮小画面の隣にノートの読み原稿が併記されたファイルが出来上がります。
あとは、WORDデータなので、余白を広げたり、データを詰めたりして読みやすい原稿に変えることができます。





2013年6月26日水曜日

<WEB>小児急性中耳炎診療ガイドライン最新版 ~日本と米国は何が変わったのか?~



WEBで見ることができるセミナーを視聴しました。

和歌山県立医科大学の山中先生が今年のpediatricsに記載された中耳炎のガイドライン、7月に刊行予定の日本耳鼻科学会の中耳炎のガイドラインについて説明してくださった。

<気になったところを抜粋>

まずアメリカ小児科学会が出したガイドラインについての解説

前回のガイドライン(2004年)に比べて、鼓膜の診察が重視されたものになった。

反復性中耳炎の定義
最近6ヶ月以内に3回以上のAOM
12ヶ月以内に4回のエピソードがあり、しかも6ヶ月以内に症状があること、

感度のよい微生物学的検査を用いることで、AOM症例の96%において細菌が検出され、
66%はウィルスと細菌の混在 27%が細菌のみ、4%がウィルスのみ

治療方針は

  • 重症AOM 生後6ヶ月以上、強い48時間以上の耳痛、39度以上の発熱
    抗生物質+鎮痛薬
  •  非重症で両側性中耳炎(2歳未満なら)
    抗生物質
  • 非重症で片側(2歳未満)、非重症で2歳以上
  これらの場合は、抗生物質を処方するか、経過観察とするか、保護者と相談して決定する。

日本の小児急性中耳炎ガイドライン(7月発行予定)

反復性中耳炎はGERDがリスクファクターとしてある。
十全大補湯の有効性が報告されている。


2013年5月29日水曜日

痙攣発作の動画



不随運動はyoutubeがすばらしい教科書になります。
これは、実際に解説付きです。英語ですが、わかりやすい英語ですし、時間も4分程度なのでお薦めです。


2013年4月20日土曜日

【書籍紹介】こどものフィジカル・アセスメント



 「子どもをどのように診察するのか」、長く働いてもいろんなことが抜けているものです。初心者には基本を習得するために、上級者にも基本を見直すためにこの本はお薦めです。

2013年4月18日木曜日

ネルソン輪読会(2013/4/17)急性炎症性上気道閉塞後半

・急性喉頭蓋炎:人口気道管理をしなければ6%が死ぬ。すれば1%未満。挿管後は喉頭鏡で喉頭蓋の腫脹を確認して抜管のタイミングを決める普通2-3日。

・ウイルス性クループの合併は15%未満。
・中耳炎、気管支炎、肺炎。ブドウ球菌が関わればTSS発症の可能性あり。細菌性気管炎は2相性で2相目は高熱、全身不良、気道閉塞が現れる。

・治療:夜の冷たい空気。wheezingがある時はクールミストは症状を増悪させる。
・エピネフリン吸入。アメリカではラセミ体エピネフリン。日本ではエピネフリン(ネルソンは5mlだが、日本の添付文書では0.1%液を3ml10倍希釈で)。20分ごと。適応は中等症以上。効果は2時間未満。ファロー、左室流出路狭窄、頻脈は副作用のため注意して使う。

・コルチコステロイド:軽症では経口。0.15-0.6mg/kg。デキサメタゾン筋注、ブデソニド吸入も効果あり。プレドニゾロンは効果低い。デキサメタゾン1mg/kg/24hを8日間使用でカンジダアルビカンス喉頭気管炎あり。水痘や結核では使用すべきでない。

・市販の感冒薬は4歳未満では使用しない。

・急性喉頭蓋炎の治療:人口気道。エピネフリンやコルチコステロイドは効かない。気道確保してから血液培養、喉頭蓋表面の培養、髄液培養などを取る。
セフトリアキソン、セフォタキシム、メロペネムが点滴で使われる。10-40%のHibがアンピシリンに耐性だから。7-10日間。

・リファンピン予防:20mg/kg、4日間、Max600mg。48か月未満の時で予防接種完全に終わっていない、12か月未満で初回シリーズの予防接種未、免疫不全の家族。

・細菌性気管炎:ブ菌、モラクセラ、インフルエンザ桿菌、嫌気性菌。
5-7歳。
ウイルス性気道感染症に続発。
高熱、全身状態不良、呼吸障害。喉頭蓋炎の症状は無。
クループの治療は無効。


2013年3月29日金曜日

ネルソン輪読会(2013/3/29)急性炎症性上気道閉塞前半

前半です。

・病因:パラインフルエンザウイルス(タイプ1,2,3)が75%。他にインフルエンザ、アデノ、RSV、麻疹。
・疫学:ほとんど3カ月から5歳。2歳までがピーク。男児が多い。再発は3-6歳までが多く、成長とともに減少。15%は家族歴あり。
・インフルエンザ菌b型(Hib)が急性喉頭蓋炎の最も大きな原因だったが、ワクチンでHibの侵襲性疾患は80-90%減った。
⇒ワクチン接種小児の喉頭蓋炎は溶血連鎖球菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌。ワクチン前の喉頭蓋炎は2-4歳。
・クループ:典型的な症状の1-3日前に感冒症状あり。微熱も高熱も無熱もあり。1週間で軽快。低酸素血症がある場合は気道閉塞の危機。診断にレントゲンは不要(正常でもクループの所見よくある)。
・痙性クループ:1-3才。前兆の感染症状なし。夕方や夜に起こる。無熱。数時間でよくなる
・鑑別診断:クループ、急性喉頭蓋炎、急性感染性喉頭炎、痙性クループ。
・細菌性気管炎、ジフテリア(咽頭の偽膜)、麻疹、異物(6カ月-3歳、突然で感染兆候なし)、咽後膿瘍と扁桃周囲膿瘍(CT)、血管輪、喉頭横隔膜、喉頭乳頭腫、声門下血管腫、血管浮腫(アナフィラキシー)、抜管後の浮腫、伝染性単核球症、外傷、腫瘍、奇形、喘息の初期、声帯機能生涯、急性喉頭蓋炎、嚥下障害

2013年2月27日水曜日

ネルソン輪読会:インフルエンザ(2013/3/15)ネルソン

インフルエンザ

・細菌感染合併を示唆する所見
⇒再発熱、発熱遷延(普通72時間で改善傾向)、状態悪化。
(上記あれば細菌感染を疑って、採血、培養を取って抗菌薬投与はありかも。)

・予防接種
6カ月以上は勧める。6カ月未満の児と接する人も勧める。
12歳未満勧める。
弱毒経鼻ワクチンがあるみたい。2歳未満や喘息のある2-4歳は勧められない。9割に効果あり。

2013年2月15日金曜日

<WEB>エピペン処方医の登録


食物アレルギーのアナフィラキシーは、誤食によりどんなタイミングで起こってしまうのかわかりません。アナフィラキシーの治療の中心はアドレナリンの注射です。アドレナリンの自己注射(エピペン)を持っておくと、どんな時にも使うことが出来ます。

よく、「命を救うためにはエピペンを打たなければ」という風に誤解されている方がおられるのですが、エピペン使用には明確なEBMはなく、アナフィラキシーでなくなった人では、エピペンを適正に使っている人が少なかったというデータから使用が推奨されています。ということは、適正に使ってもなくなる人がいたのも事実なので、生死を分ける薬的には表現はちょっと大袈裟だと思います。

ただ、私は症状出現時のアドレナリン投与には積極的なので、”まよったら使う”という感じで指導をしています。


このエピペンは講習会を受けなければ処方できる登録医になることができません。
この度、講習会をWEB上でも受講できるようになったので、この機会にWEB講習会を受講し、処方医の資格を入手しておきましょう(無期限です)。処方医になったら、積極的に処方をしていきましょう。





2013年2月8日金曜日

原発性免疫不全症を疑う10の徴候

リンク:原発性免疫不全症を疑う10の徴候

免疫不全症は見つけるのが非常の難しい病気です。
違う視点から患者さんをみてみるいいきっかけになるので、リンク先のページをチェックしておくことをお薦めします。

ただ、


 2011 May;127(5):810-6. doi: 10.1542/peds.2010-3680. Epub 2011 Apr 11.

Clinical features that identify children with primary immunodeficiency diseases.


では、イギリスでの免疫不全症と診断された症例を検討することで、「体重増加不良」「免疫不全の家族歴」「経静脈的抗生物質投与が必要」という3つのポイントが有用とのべています。

2013年2月6日水曜日

ネルソン輪読会:尿路感染症(2013/2/6)

勉強になったところを上げておきます。

・無症候性細菌尿は無治療で良いが、妊婦の場合は症候性になるので治療が必要。
・無症候性細菌尿は詳しい問診により夜尿や会陰部不快感があることもあり。
・尿路感染症のリスクファクターに男児で割礼を受けてない児とあり。
・膀胱炎は症状が重度であればST合剤で治療。
・再発性UTIの予防内服はVURのGradeⅢ以上では有効。
・クランベリージュースが尿上皮細胞への細菌の付着を防ぐため予防に有用。
・画像検査については2007年報告のNICEガイドラインがあるがエビデンスに基づいておらず有用性については疑わしい。
・AAPが2011年に2カ月~2歳の有熱性UTIの管理についてのガイドラインを改訂。
⇒初回UTIではルーチンにはVCG行わない。エコーで異常があれば行う。
⇒UTI経験のある小児は、今後発熱があれば48時間以内に評価を受けるべき。

2013年2月2日土曜日

<ワークショップ>第4回 小児免疫アレルギー実践セミナー愛知

「第4回 小児免疫アレルギー実践セミナー愛知」というワークショップが行われます。
アレルギーの対応、検査について、実際どのようなことが行われているのかを講義、体験するという企画です。

対象:アレルギーに興味のある学生、初期研修医、後期研修医、医師

内容を見て頂くとわかると思うのですが、小児免疫アレルギーとなっていますが、年々小児科色が薄まっていて、今年度は成人を含めたアレルギー科向けの内容になっていす。
1日がかりで大変ですが、得るものも多い企画だと思います。

私も午後の少人数のセッションで治すアレルギー治療「免疫療法」についての世界的な流れと現場診療での実践方法をお話します。(犬尾)